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かけひきは、恋のはじまり




監督:ジョージ・クルーニー/新宿武蔵野館/★4(72点)本家公式サイト

三代目ニヤケ顔俳優が撮るべき宿命だったとも言える古き良きアメリカン・コメディー。オリジナルで挑んだ志の高さを買いたい。
面白かったんだけどな。
世評はあまりよくないみたいだけど、まあ若い子には面白くないかも。
ある意味、マニア向け映画なのかもしれません。

私はジョージ・クルーニーを三代目ニヤケ顔俳優と称していて、初代は【クラーク・ゲーブル】で二代目は【ケイリー・グラント】ね。
中でも【ケイリー・グラント】は、単なるニヤケ顔俳優ではなく、映画史上最も「何を考えているのか分からない怪しいニヤケ顔俳優」の称号を与えてるんだけどね。

そんな二代目は、スクリューボール・コメディーの傑作の呼び声が高い『赤ちゃん教育』という作品があり、その後継者=三代目クルーニーは『ディボース・ショウ』で似たようなことをやっている(評判悪い映画だが)。
そして、この手のロマンチックコメディーの元祖『或る夜の出来事』の主演は、初代ニヤケ顔俳優【クラーク・ゲーブル】。
となれば、必然あるいは宿命として、三代目は初代を目指さなければならない。
この映画は『或る夜の出来事』を彷彿とさせる。

なにより、人気原作の映画化でもなければリメイクでもない。
もちろんキャプラやハワード・ホークスの手練手管には及ばないにせよ、オリジナルで挑んだその志を高く評価したい。
「こんなラブコメやりたかった」というジョージ・クルーニーの意志が伝わってくる。

私は『シャレード』みたいなロマンチック・サスペンス・コメディーを観たい、むしろ自分で作りたいとさえ思っているのですが、日本でこういう軽妙洒脱なコメディーのお手本ってないよね。ちょっと考えたくらいじゃ思い付かない。まあ、アイドル映画と呼ばれるジャンルではあるような気もするけど、アイドル映画には余裕がないよね。
この映画は余裕がある。大人の余裕。
レトロな雰囲気が『或る夜の出来事』を彷彿とさせるだけでなく、この余裕も一因だと思うんですよ。

プロ・スポーツ興行の起源など、これまで自身の監督作で社会派的なことを扱ってきた片鱗も垣間見えて面白い。
ま、レニー・ゼルウィガーがそんなにいい女かどうかはなはだ疑問だけど、勝気な女性(しかも記者)はこの手のラブコメの基本だから。

日本公開2008年11月8日(2008年 ユニバーサル)

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